"twinovels" di senzaluna

自分が書いたtwnovelなどのまとめ

2011-10-08から1日間の記事一覧

20110914 --430

「うおあああああ」「どうした!?」「ロゼッタ洗顔パスタで顔を洗おうと手に取ったらストーンとおt」「わかったからもうそれ以上言うな」 #twnovel #twnvdayposted at 00:44:36 お題は「ロゼッタストーン」です。実は、ロゼット洗顔パスタだったりするんだ…

20110914 --429

黒白にゃんこは橋の上。迷わず歩く十六夜の下。昼は暑くて歩けない。そういや誰か撫でながら、暦の上ではもう秋だけど日差しはまだまだ夏だわねってため息混じりに呟いた。風が吹いたらそれなりに涼しさ感じられるけど、今年の残暑は居座るよと流れる雲が歌…

20110913 --428

待月堂縁側。酒器を傍らに、ロジェが月を見上げる。一緒に酒を飲んでいたセンは先ほど、彼にしては珍しく一瞬驚いたような表情を浮かべ、急いで桜月館に向かった。センのことだから案ずる必要もなかろうが。「しかし、ひとりで飲むのもつまらんな……」雲ひと…

20110913 --427

桜月館、肖像画前。フランス窓越しに月光が優しく差し込み肖像画を照らす。ほのかに浮かび上がる少女の絵を、黒衣の騎士は無言で眺めていた。逆光のせいでその表情は見えない。「……一人なのか」そこへ、そう声をかけた者がいる。センだ。黒衣の騎士は答えな…

20110912 --426

月の下でカエルが鳴くよ。ゲッコーゲッコー #twnovelposted at 23:18:09

20110912 --425

黒白にゃんこは屋根の上。ぷかぷかまん丸月の下。ねえねえお願い満月さん。月を見上げてにゃんこは祈る。照らしておくれ満月さん。大好きなあの人に、僕はここだと知らせる為に。教えておくれ満月さん。僕が住んでた家までの道を。眩しいくらいの月明かり、…

20110912 --424

そうか。忘れられないんじゃなくて、忘れたくないんだ。だから無理に忘れようとしても忘れられなかったんだな。本当に忘れたければ、きっと忘れたいという思いすら忘れているだろう。そうか。僕は忘れたくないんだ。だったら、無理矢理忘れないで、それを抱…

20110912 --423

黒白にゃんこは道の上。鐘鳴り響く教会の前。オルガンの音色、鐘に重なり、人の歌声その上に。楽しい歌ではないけれど、悲しそうな声だけど、にゃんこは綺麗と耳澄ます。今日は街中いろんな所で聞こえてる。願いのような祈りのような。にゃんこも一声、大好…

20110910 --422

黒白にゃんこは土の上。大きなケヤキの枝の下。お日様かんかん道路はあちち。だから日陰でまぁるくなって涼しくなるまで夢の中。時々うにゃうにゃ尻尾はパタパタ。鼻とおひげがピクピク動く。美味しかったあのご飯、優しく撫でてくれたあの子供、にゃんこの…

20110910 --421

大切にし過ぎて壊した。傍に置き過ぎて見失った。伸ばした手は虚しさしか掴めず、欲しいものはするりとすり抜けていく。泣き喚いてもこの声は届かず流した涙は拭われずにただ乾いていくのみ。それでもどうしても求めてしまう。大切な何かを。傍に置きたい何…

20110910 --420

黒白にゃんこは歩道橋の上。たったか歩く雲の下。くらーい雲は雨の予告。もうすぐしとしと降り出すよ。ざんざか降ってくる前に、どこかに早く潜らなきゃ。じめじめ空気はおひげの天敵、何度も何度も直すけど、必ず一本くるんと回る。そろそろ雨のあの匂い。…

20110908 --419

黒白にゃんこは道の上。時々瞬く街灯の下。あれからいっぱい歩いたよ。けれどおうちがわからない。あちこち探してみたけれど匂いも音も違ってる。ご飯をくれた人がいた。居心地悪くなかったけれど、やっぱりおうちに帰りたい。さよならごめんね優しい人。お…

20110908 --418

黒白にゃんこは道の上。キラキラ輝く星の下。にゃんこは昔、家の中。大好きな人と家の中。とてもとっても幸せだった。だけど突然失った。がくがくどんどん。怖かった。壊れた窓から飛び出して、わけもわからず逃げ出した。大好きな人は、わからない。どこに…

20110907 --417

黒白にゃんこ塀の上。そよそよ揺れる枝の下。吹き抜けるごとに風涼し。夏の名残りも少しずつ、また来年ねと去っていく。代わりに秋さん久し振り。だんだん元気にそこかしこ。虫の歌声引き連れて、葉っぱのパレット用意中。もうすぐまんまるお月様。にゃんこ…

20110906 --416

ノックの音がした。間髪いれず言葉が続く。「すみませ〜ん、**便で〜す」あ、はーい。ドアを開けたが誰もいない。辺りを見回す。三つ隣の部屋の前にダンボールを抱えた宅配業者のお兄さんが、笑いたいのに笑えない、あの一種独特などっちつかずの表情を浮か…