2013-07-26 20130205 --657 twnovel 寝たい 眠る君の髪に触れたくて、そっと手を伸ばす。掬い取った一房は、しかし君の僅かな身動ぎでするりと逃げる。秘密の花園の奥の奥、茨に守られた館の主は未だ眠りから覚めない。目覚めの儀式はとっくに終わっていて、呪いももう解けている筈なのに。王子の溜め息だけが堆く降り積もる。 #twnovel posted at 01:20:49