20120202 --506
その手が朽ちていくのを、俺は何も見えない中にあってさえ知れた。ずっと握っていたからだ。まず、動きが無くなった。次に温もりが消え、やがて嫌な匂いがした。段々肉が無くなっていき、固いものが触れるようになった。それでも離さなかった。離せなかった。離したら、俺はきっと。 #twnovel
posted at 01:09:16
その手が朽ちていくのを、俺は何も見えない中にあってさえ知れた。ずっと握っていたからだ。まず、動きが無くなった。次に温もりが消え、やがて嫌な匂いがした。段々肉が無くなっていき、固いものが触れるようになった。それでも離さなかった。離せなかった。離したら、俺はきっと。 #twnovel
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