クリスマス
サンタが運んでくるのはプレゼントのはずだった。しかし今、彼らが見上げる空から降ってくるのはプレゼンの資料。何事かが打ち出された連続紙がまるで某妖怪のように優雅に風と踊っている。サンタじゃなかった。あれは。サタンのような笑みを浮かべた、無慈…
構わん。わしはサンタじゃ。世界中のいたるところにいる子供にプレゼントを配るのが宿命。たとえこの身が消滅しようとも、大人達の心に『サンタ』は宿る。何を躊躇う必要があろうか。さあ、わしの願いを叶えよ! それがサンタであるわしに対する、神が齎すべ…
今日、地球最後のサンタが死んだ。 #twnovel posted at 23:49:39
ふふふ、甘いぞ嫁。アメリカ領のサモアはまだ25日じゃ。 #twnovel posted at 19:07:42 おじいちゃん、ついにボケてきちゃったのかしら? きっとこのあと「地球の反対側はまだクリスマスじゃよ」とでも言うつもりなんだろうけど、この時間じゃもう25日じゃな…
通ってる高校に、いつもヨレヨレの白衣を着ている科学の老教師がいる。年末は同僚の教師も不思議がるほど忙しくしているようで、どこか胡散臭く思っていた。クリスマスイブ、教師宅をこっそり見張っていた俺は驚いた。家から出てきた男は間違いなく教師なん…
変化のない毎日。自問自答を繰り返した。何の為に俺は生きている? 答えはどこからも返らない。だが、いないと思われていたサンタに出くわした日から、俺の運命は激しく動き出した。相棒に向かって、俺は叫ぶ。「この赤い鼻にかけて、サンタを無事子供たちの…
昨日はクリスマスだった。今日はクリスマスの次の日だ。カレンダーを確認した。うん、間違いない。なのに何故俺の枕元にプレゼントらしき包みがあるんだ。恐る恐る耳をつけてみたら中から時計の針が動く音がする。おいおい、これはどんなサプライズだ? 今年…
「何故サンタは全ての子供に1つずつプレゼントを渡せるのかだって? 実は世界中の子供にはサンタ専用のICタグ、つまりインターナショナルチルドレンタグが埋め込まれていて、どの子に配ったか配ってないかがズバリわかるようになっているのだ」と娘に説明し…
「娘よ、慌てて家に帰る必要はない。たとえ君がおばあちゃんちにいてもサンタは必ずプレゼントを届けてくれるのだ。何故かって? サンタはGCPS、つまりグローバルチルドレンポジショニングシステムが搭載されているソリに乗っているからだよ」って娘に説明し…
ドサリと床に何かが転がる。それは狙撃だった。遥か上空、トナカイに牽かれたソリの上で赤い服を纏う白髭の男――サンタは、煙立つ特殊レールガンを荷台に置いた。そう、撃ったのはプレゼント。見事ターゲットの眠るベッドの横に着地させた彼は、次のターゲッ…