"twinovels" di senzaluna

自分が書いたtwnovelなどのまとめ

20141026 --774

厚い雲が月光を阻んでいた。周囲を照らすのは従者が持つランプの明かりだけ。この湿度では雨がいつ降ってもおかしくない。雨除けの皮衣を背後の荷物から出しながら、騎乗の娘は遠くに聞こえる梟の鳴き声に耳を澄ます。首都を出立してからもう六日か。目指す場所には、まだ着かない。 #twnovel

posted at 15:39:27